ベランダ防水工事の費用相場や種類、耐用年数を分かりやすく解説

防水コラム

あらゆる建物においてベランダなど屋外の防水工事は建物の寿命、暮らす方々の安全性などを保つ上でとても重要なことです。

この記事では、ベランダの防水工事の種類・費用相場・耐用年数、そして適切なメンテナンス時期について解説しています。

近年の記録的な大雨や豪雨により、今まで雨量が少なかった地域でも雨漏りが発生しており、ベランダの防水工事がより一層大切になってきます。

防水工事の費用が気になる方、防水工事から年数が立ってしまった方や、雨漏りが気になっている方必見です。

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ベランダ防水の種類・費用・耐用年数

ベランダの防水工事は、ウレタン防水、FRP防水、シート防水があります。
費用相場と耐用年数、工期は以下の通りです。

工事名 ウレタン防水 FRP防水 シート防水
費用(㎡単価) 4,000~9,000円 6,000~15,000円 4,000~9,000円
耐用年数 8~14年 10~12年 13~15年
工期 3~7日 1~2日 1~4日

ベランダ防水には住宅の形状や広さなどに適した防水方法があるため、それぞれの特徴を見ていきましょう。

ウレタン防水

ウレタン
画像引用:https://www.muraitoso.jp/flow/flow07_8/

メンテナンスで多く利用される防水工事の一つで、あらゆる下地に対応でき、複雑な形状のベランダや狭い場所にも適しています。

液体のウレタン樹脂をコテやローラーで塗り拡げ、複数回繰り返していき化学反応で硬化させて防水層を作ります。
厚みのある弾性のゴム状の防水層は、広い面積であってもひび割れしづらく、見た目も美しく仕上がります。

ウレタン防水のメリット
・狭く複雑な場所にも施工可能
・既存の素材を活かすため廃材が出づらくメンテナンスに向いていいる
・防水層が軽量なため建物に負担をかけにくい
・工期が短く費用を抑えることができる
ウレタン防水のデメリット
・手作業なため職人の腕が問われる
・施工中は雨に弱いため硬化不良となる可能性がある
・5年ほどでトップコートを塗り替える必要がある
・工期が長い

FRP防水

FRP防水
画像引用:https://www.yaneyasan.net/blog/56646.html

木造の住宅など新築時に最も多く使われている防水で、つなぎ目がなく防水性の高い塗膜防水ができるうえに強度もあり耐熱性、耐食性にも優れています。

液状の樹脂に強化剤を混ぜ合わせ、補強材であるガラス繊維を組み合わせた繊維強化プラスチックが使用されています。

FRP防水のメリット
・固く丈夫な仕上がりとなるため、耐荷重性や耐摩擦性に優れている
・乾きやすいため、工期が短い
・軽量なため建物への負担が少ない
・複雑な形状のベランダにも対応可能
FRP防水のデメリット
・下地が鉄だと使用できない
・紫外線の耐性が低い
・ひび割れしやすい

シート防水

シート防水
画像引用:https://kamisei.co.jp/news/66244

屋上などの広い場所やシンプルな形状で凹凸の少ないところに適している防水工法です。
シート防水は使用される素材が塩ビシートとゴムシートの2種類がありますが、一般的な住宅のベランダは、塩ビシートが使用される場合がほとんどです。

シート防水のメリット
・下地を選ばずに施工が可能
・凹凸がなく滑らかな仕上がりなため掃除がしやすい
・耐用年数が長い
・広い面積でも対応でき、工期が短い
シート防水のデメリット
・複雑な形状のベランダには施工困難
・経年劣化で素材が固くなるためひび割れしやすい
・機械固定工法の場合、施工中に振動音が発生する

防水工事の必要性

ベランダの防水工事とは、雨漏りや建物内部への水分浸透を防ぐために施される工事で、主にベランダやバルコニー、テラスなどの床面に対して行います。

加工を施す部分が雨風や紫外線に晒されている部分となるため、時間経過とともに劣化が進みやすく、またベランダや屋上の防水が不十分であると、建物自体の劣化を早めることとなってしまいます。

では、さっそくベランダの防水工事の重要性を説明していきます。

雨漏りを防止する

一般的な建物は、雨漏り発生や建物内部への水分浸透を防ぐために防水加工や機能が備え付けられています。
ですが、防水加工が劣化していたり、施工工事が不十分であると雨水が建物内部へ浸透してしまい、下の階への雨漏りへつながったり、床材が腐食し脆くなってしまいます。

また実際に雨漏りしてしまった場合は、雨漏りしている原因箇所の特定が難しく、修理を自分で行うことはできません。

原因によっても雨漏り修理の費用は異なりますが、重度の劣化症状であれば下地から直す必要があり、解体工事が必要となり高額な修理費用がかかります。

そのため、雨漏り防止のためにも定期的なメンテナンスが必要となります。

シロアリが発生しやすくなる

ベランダの防水工事が不十分で起こることは雨漏りだけではありません。

雨漏りが原因で建物内部が水分を含むとカビが発生し、木材や金属部分が腐食するだけでなくシロアリも発生しやすくなります。

シロアリは湿った木材を好む習性があるため、雨漏りしている住宅はシロアリにとっては格好の繁殖環境となります。

シロアリが発生する原因のおよそ80%は雨漏りに起因していると言われています。

ベランダの防水工事が必要な状態とは?

ベランダ防水が必要な状態
前途した通り、ベランダの防水は雨漏りしてからでは手遅れのため、定期的なメンテナンスが必要となります。
では、防水工事が必要となる状態を分かりやすく解説していきます。

10年近くメンテナンスしていない

ベランダや屋上の防水加工は耐用年数が10~15年となっています。

常に紫外線や雨風に晒されている状態ですので、建築してから10年近く建っている建物の場合は、防水工事の見直しが必要となります。

水たまりができる

雨が降った際にベランダや屋上に水たまりができてしまう場合は注意が必要です。

防水層の上に重たいものを置いていて凹みができてしまったり、また日頃から排水溝の掃除を怠ると水たまりができてしまいます。

水たまりは漏水のリスクや防水層の劣化へと繋がるため、通常の耐用年数よりも防水効果が早まってしまう可能性があります。

劣化

常に紫外線や雨風に晒されている部分となるため経年劣化にも注意が必要です。

メンテナンスが必要となる主な劣化症状は以下になります。

  • 雨漏り
  • ひび割れ
  • 防水の浮き・膨れ
  • 表面の色あせ

このような状態だと防水加工が必要となります。

早めにメンテナンスを行うことで防水下地からの施工ではなく、トップコートのみで安価に済ませることもできるため、気になる方は早めのお見積りがおすすめです。

防水工事はプロにお任せ

ベランダや屋上の防水工事はDIYでトップコートをご自身で塗ることは可能ですが、塗りムラなどが発生すると凹凸ができてしまい水たまりの原因になったり、亀裂ができてしまうと漏水の原因となります。

また、下地によっては施工不可な防水加工の種類もあるため、メンテナンスや防水工事はプロに任せるのが得策です。

大切な住宅や建物を長くきれいに保つため、適切なタイミングでメンテナンスを行いましょう。

お見積りの場合は無料で行えますので、お気軽にご相談下さい。

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