ウレタン防水は防水性・耐久性に優れており、使用用途はバルコニーやベランダだけでなく、建物内の様々なものの表面を保護したりと多岐にわたります。
大切な建物を長くきれいに保つためにもウレタン防水はおすすめの防水工法の一つですが、実際にウレタン防水について詳しく知っている方は少ないでしょう。
この記事では、ウレタン防水の種類、価格、耐久年数やメンテナンス方法などを徹底解説しています。
これを見ればウレタン防水のことが丸わかりです。
ウレタン防水とは?
ウレタン防水は液状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を作り、建物に雨水を浸透させないための防水工法です。
塗布したウレタン樹脂は化学反応で硬化し、ゴムのような材質となりしっかりと建物に密着します。
そのため、常に雨風に晒されているバルコニーやベランダ、屋上などに適しており、定期メンテナンスで5~6年ごとに防水層にトップコートを塗布することで、防水効果は最長で14年程度保たれます。
ウレタン防水は、施工も比較的簡単で防水工事の中では安価に行え、別の種類の防水材の上からも塗布できるなどのメリットも多くあり防水工事における工法の中でも約半数を占める工法です。
そんなウレタン防水ですが、工法は2通りあります。
ここでは多く使用される密着工法と通気緩衝工法を紹介していきます。
密着工法
密着工法は、液状のウレタン樹脂を下地に直接塗り、その上にメッシュの補強布を貼り付け、さらにその上にウレタン樹脂を塗り重ねていきます。
所定の厚みになるまでウレタンを2度塗りし、最後にトップコートで仕上げます。
密着工法のメリットは、短い工期で施工ができるため工事費用を抑えられる点や、複雑な形状のベランダや狭い箇所の工事も適しており、建物に負担がかかりにくい点です。
しかし、工事の過程で十分に乾燥させないままウレタン樹脂を塗り重ねてしまうと「膨れ」ができてしまい劣化の原因となることや、すでに雨漏りしている建物などには向いていないのがデメリットです。
通気緩衝工法
通気緩衝工法は、下地に接着剤を塗布し、その上に通気効果と緩衝効果を持つ通気緩衝シートを貼り付け、さらにその上からウレタン塗膜を塗っていく工法です。
通気緩衝シートを使用するため、防水層の膨れを抑えることができ、また緩衝効果によりひび割れや断裂が発生しにくいのがメリットです。
また、雨漏りを起こしてしまった建物や、水分を多く含んだ可能性のある古い建物、マンションの屋上など広い箇所におすすめです。
ですが、密着工法と比較すると工期が長くかかり、価格も高くなることがデメリットです。
ウレタン防水の価格
ウレタン防水の価格は以下の通りです。
工事名 | 工法 | 単価 |
---|---|---|
ウレタン防水 | 密着工法 | 4,000円~6,000円 |
通気緩衝工法 | 6,000円~9,000円 |
ウレタン防水は通気緩衝シートを使用しない密着工法のほうが安く抑えることができます。
しかし、耐久年数は密着工法であれば10年ほど、通気緩衝工法であれば12~14年と通気緩衝工法のほうが長持ちします。
一般的なファミリー向けの分譲マンションや一軒家のバルコニーの広さは奥行き1m以上、幅1.5~2mほどと言われています。
2㎡(2平米)で計算した場合の相場は以下の通りです。
工事名 | 工法 | 2㎡ |
---|---|---|
ウレタン防水 | 密着工法 | 8,000円~12,000円 |
通気緩衝工法 | 12,000円~18,000円 |
※坪単価を出す場合は平米数×0.3025
※畳数を出す場合は平米数÷1.6~1.62
この価格に高圧洗浄や下地処理の費用、その他諸経費がかかります。
詳しくは無料で見積もりを行っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。
ウレタン防水の耐用年数は?
ウレタン防水の耐用年数は8~14年と言われています。
密着工法であれば10年ほど、通気緩衝工法であれば12~14年ほど持ちます。
ウレタン防水は比較的安価で施工できるため、選ばれることの多い防水工事の一つですが、耐久性はそれほど高くはありません。
また、ウレタン防水の場合は定期的にトップコートの塗り替えるなど、こまめなメンテナンスを行う必要があります。
ウレタン防水を長持ちさせる方法
常に雨風や紫外線に晒されている屋上やバルコニーなどは防水加工が劣化するのが早く、定期的なメンテナンスによって長持ちさせることが可能です。
長持ちさせる方法は以下の通りです。
- トップコートを塗り替える
- ひび割れはすぐに修繕する
- ドレンの掃除を行う
ウレタン防水を長持ちさせる方法の代表としてあげられるのが、5年に1度トップコートの塗り替えです。
トップコートにも様々な材質がありますが、シリコーン系の材料が一番長持ちするのでおすすめです。
またそれ以外にも、ひび割れができたらすぐに修繕を行うことで、大きな断裂を防ぎます。
断裂が広がってしまうと雨漏りの原因となるため、早めに修繕が必要となります。
そして、屋上やバルコニーの雨水や汚水を排水するためのドレンを掃除することで耐久年数を上げることができます。
ドレンが詰まっていると雨水が捌けずに溜まるため防水劣化が起こりやすく、またひび割れと同様に雨漏りの原因となります。
ウレタン防水の修繕が必要なサイン
ウレタン防水は定期的なメンテナンスを行うことで、耐久年数を長くすることが可能です。
では、どんな症状が出たらメンテナンスや修繕が必要となるのが説明していきます。
剥がれ・摩耗
防水層の表面の剥がれや摩耗、色褪せている場合には補修が必要です。
この場合はトップコートの塗り替えなど表面のコーティングだけでメンテナンスが済みます。
ですが、長らく放置してしまうと、剥がれた防水層から浸水してしまい劣化を早めてしまうこともあるため、注意が必要です。
膨れ
防水層の膨れは施工不良により新しい防水層と既存の下地の間が浸水してしまい膨れてしまうことがほとんどです。
膨れている部分を触って内部に水が溜まっている場合はすぐにでも修繕する必要があります。
ウレタン防水の膨れは通気緩衝工法で防ぐことができます。
ひび割れ・断裂
建物の経年劣化や地震によって防水層にひび割れや断裂が起きてしまうことがあります。
そのため地震が起こったあとは防水層を確認するようにしましょう。
防水層にひび割れや断裂が発生すると、ひび割れ部分から浸水してしまい防水加工を劣化させる原因となります。
表面の塗膜だけのひび割れであればトップコートの塗り替えで修繕することができますが、深い断裂やすでに雨漏りが発生しているひび割れはすぐにでも修繕を行う必要があります。
また、ひび割れしている部分から草木が生えてしまっている場合は、力ずくで抜いてしまうと防水層の深部を傷つけてしまうこともあるため抜かないようにして下さい。
ウレタン防水はDIYできる?
ウレタン防水の液体はホームセンターなどで販売されていたりと、個人でDIYすることは可能です。
下塗り材、防水塗料、トップコートの3種類の塗料が必要となり、費用も業者に依頼するよりも安価に済ますことができます。
しかし、防水加工は建物の寿命を左右する重要な工事です。
防水加工が不十分だと建物の劣化や水漏れを引き起こします。
特にウレタン防水は手で塗料を塗り拡げていく必要がある工法のため、ムラになりやすく、そのムラが水たまりの原因にもなります。
そのため、個人でするよりもしっかりと業者に依頼するのがおすすめです。
まずは無料見積もりを依頼
ウレタン防水は、最も多く使われている防水加工ですが、定期的なメンテナンスが必要となります。
ベランダやバルコニー、屋上の塗装が剥げてきてしまった、ひび割れや断裂がきになる方、住み始めてから5年以上メンテナンスをしていない方は、まずは無料の見積もりをご依頼下さい。
東京・千葉・神奈川・千葉県内にお住まいであれば、出張に伺い見積もりを致します。
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